おにぎりになれなかった人生ゲーム
意味不明なタイトルですよね。
説明します。
なんてことはない話しなんです。
子どものころ大好きだったけど今はできれば避けたいもの。私にとってのそれは「人生ゲーム」です。ルーレットを回し、自動車型のコマを進めながら人生のさまざまなイベントを経験するというあのボードゲームです。
それはそれは楽しいゲームでした。
当時、友だちと夢中で遊びました。
お金持ちになったり、結婚や出産で家族が増えたりと、まだ体験していないけれどもしかしたら実現するかもしれない未来に、いつもわくわくしていました。
なんて無知で単純で幸せな人生だったんだろう。
私の人生、確実に人生ゲームの半分以上が過ぎました。今さら結婚しました!や、女の子が産まれました!を追体験するのはしんどい。たとえゲームでも。
だって子供いないし。
結婚だっていいことばかりじゃないし。
お金持ちになるのも無理だな。
それならこれから起きるであろう未来は?というと、老いとか介護とか別れとか、何色の人生これ?と悲しみを超えて自虐的になりそうなものがてんこ盛り、確実に見える。
なんとも生々しい。
この生々しさを見て見ぬ振りしながら、架空の人生を楽しむ遊び心というか、余裕がもてない年齢になってしまった。現実の人生ゲームでもうお腹いっぱいです。
私にとっての人生ゲームは、子どものころ好きだったけど大人になって苦手になったもの。そしてタイトルに出てくるおにぎりは、私にとって子どものころも好きでいまでも大好きなものの代表選手。人生ゲームは、私にとっておにぎりになれなかったもの。というなんてことのない話しでした。
※人生ゲームに関する記述は、発売当時の商品に基づいています。現在販売されている商品とは異なるかもしれませんので、興味のある方はぜひ実際の人生ゲームをお楽しみください。