子どもは産んでいませんが。

結婚後20年、子なし、今後も子なし決定。子どもを産まなかった自分を憎まずに生きるのは難しいと思う今日この頃。

カレンダーとクリスマスケーキ

もっていない。

それを喉元に突きつけられる季節が、またやってきました。

大人にも子供にも平等に。

 

  • イルミネーションで飾られた街を共に歩く人がいない
  • 年々派手になるクリスマスケーキを囲んで食べる人がいない
  • クリスマスのご馳走を作ってくれる両親または親がいない。または食べてくれる子供がいない。
  • 仕事の契約が解除された、または解雇された
  • 送りたいプレゼントはあるけど交換する同僚または友達がいない
  • ねっとりするお相手もいなければ、ぱーっと飲み明かす友達もいない

 

これでも十分突きつけられる状況だと思いますが、さらにちくっとのどに刺さる状況は、「去年はいたのに、今年はいない」という状況。彼氏、彼女、奥さん、夫、子供、両親などなど関わりのあった大切な人がことしはいなくてひとりぼっちという状況。一年間もみくちゃになりながら必死で働き、大なり小なりの不条理を経験しながらやり過ごして迎えた年末にこの結末。つらいですね。

 

こんなこと書いていてなんですけど、私は夫も遠くに住む母も兄弟もその子供たちもいるので、喉元に突きつけられるものは、そんなにないはずなんです。はたからみれば、贅沢言うな!まだ一人じゃないだろ!!と思われる状況かもしれません。

 

でも、紙一重なんです。

だって、状況なんていつだって突然変わりますから。永遠に変わらないものなんてないんです。現に私は仕事は首の皮1つでつながっている状態ですから。

 

前述とは逆の、イルミネーションの下をキラキラ輝きながら歩いているひとたち、パーティーでケーキを囲む人たち、家族に囲まれてご馳走を楽しむ人たちも、案外孤独や不安を飲み込んだまま過ごしているかもしれません。

 

話は変わりますが、ランチの時間帯にスタバでコーヒーを飲んでいると、ベビーカーに小さな赤ちゃんを乗せた若いお母さんが一休みしている姿を見かけることがあります。そのお母さんの横顔を見ると、余計なお世話ですけどなんとなく寂しそうなんですね。「この子を産む前はバリバリ働いていたのに、、、」とか、「同僚とランチしたのなんてもう随分昔のことだなぁ、、、」なんて思い出しながらため息をそっとついたりしているのでしょうか。

 

そんな時、一応こっちはスーツを着てパソコンをカタカタ叩いてる身ですが、そっちもこっちもそんなに大きな差はないですよ、と声をかけたくなります。深夜の電話会議、終わりの見えない仕事、職場の人間関係、年老いたおばさんが職場で生き残る道などなど、いいことばかりじゃないんです。解雇されたらスタバでコーヒーなんて贅沢もできなくなりますから。元気出してください。あなたはあなたの子を育てるという、あなたにしかできないプロジェクトに取り組んでいるわけですから、焦らずじっくり取り組んでいいんですよ、こっち側へ戻るのは案外簡単ですから。そうおせっかいながら伝えたくなります。

 

話が脱線しましたが、この時期、ないものベースで考え始めるとすぐどん底へ落ちます。なんといっても世の中、不条理ですから。ついつい浮かれた街を眺めていると、私にはあれもないこれもないと一年の総括と相まって考えがちですが、とりあえず私は大きな喜びも悲しみも痛みもなく、ごく普通に新たな365日を迎えられそうだなと、来年のカレンダーを目の前にしながら、数週間後にクリスマスケーキを食べていると思います。

一見ある人もないと思っている人も紙一重ですから、心安らかに過ごしましょうと言うことを伝えたかったのです。