枯れたカステラ色のドレス
映画を観ていて、はじめて自分にツッコミを入れてしまいました。
ウィル・スミス主演の『7つの贈り物』をネイルサロンで観ていたときのことです。
さくっとネタバレが含まれますのでご注意ください。
重い心臓病を患うエミリーという女性が、「もしドナーが現れて健康な心臓を授かったら何がしたいかなぁ〜」と、主人公のウィル・スミスに無邪気に語りはじめるシーンがあるのですが、何を彼女がしたいかというと...
- 宇宙に行く
- 思いっきり走る
- プールで泳ぐ
- 肝試しをする
- 恋をする
... という感じだったんです。もっとありましたが忘れてしまいました。
衝撃的すぎて。
その内容ではなく、どれも私なら今すぐにできることばかりだったから。
ここで自分に突っ込んだわけです。
「あんた、全部できるよ」と。
「宇宙に行く以外だけどね」と。
誰しもいろいろな制約の中で生きているわけですが、少なくともエミリーがしたいことに関しては、する選択も、しない選択も私はできるんだということに衝撃を受けたわけです。なんて贅沢な人生だと。こんな人生だけど。
したくてもできない人がいて、できるのにしない人がいて、人生は気まぐれで不条理です。ちなみに、「プールで泳ぐ」以降はうろ覚えで今この場で創作しました(すみません)。ガツンときた衝撃で吹っ飛んでしまいました。
映画の中で、ドレスアップしたエミリーがウィル・スミスに手料理を振る舞うシーンがあるのですが、そのドレスが肌と髪の色によく似合ってとても素敵でした。卵黄たっぷり濃厚バニラアイス色というか、枯れたカステラ色というか、はっきり言えば黄土色。素敵なドレスにあんまりな名前もなんなので、調べてみたところ、ヤマモモ色が近そうです。