何もなくて幸せ
昨日までのささやかな日常が、一瞬にして失われてしまったことが過去に何度もありました。
家族が病気で亡くなったとき。
家族が交通事故で重症をおったとき。
家族が手術のため長期入院をしたとき。
震災で実家が大規模半壊と認定されたとき、などなど。
書いてしまうといずれも一行にも満たない文章で終わってしまいますが、日常が失われた日々はずっしりと重く、今思い出しても息苦しくなります。
今日もまた日常がカチッと切り替わってしまう出来事がありました。
母が突然入院することになってしまったのです。
昨夜電話で話したばかりでした。
庭の牡丹の花が今年もきれいに咲いているよ、今編んでいるカーディガンを来月の編み物教室の展示までに完成できそうだよ、今日は魚と煮物で晩御飯を食べたよ。いつものように5分ほど話しました。
今朝もちょっと気になることがあって話しました。
その電話の直後のことでした。
母は今回の入院を乗り越えられるだろうか。
不安でいっぱいの夜です。
日常が変わるといえば、ずっと前にかかりつけの病院の先生から言われた言葉を思い出します。「深刻な病気になる前に治したほうがいいね。病気になって入院したりすると仕事もできなくなってしまうし、生活が一変してしまうことがあるからね。若いうちに、病気になる前に考えたほうがいい」脂肪肝で肝臓の数値がかなり悪かったのです。いつもは気さくでにこやかな先生ですが、あの時は深刻な表情で、今でも印象に残っています。
学ばない女だな。私。。。