子どもは産んでいませんが。

結婚後20年、子なし、今後も子なし決定。子どもを産まなかった自分を憎まずに生きるのは難しいと思う今日この頃。

15秒感覚

アップルの故スティーブ・ジョブスにまつわる伝説、「エレベーターに気をつけろ」ってご存知ですか?

 

「今日は給料に見合うだけの貢献をしたか?」とエレベーターでジョブスと乗り合わせた社員が聞かれて、即答できなければ、エレベーターが目的の場所に着いた時はもう職を失っていた、というものだとか。

 

この、エレベーターで乗り合わせた時、って困ります。女子トイレでばったり会った時も同じ。今後ほとんど会う可能性がない顔見知り程度の人ならいいんです(1日会議に来ているお客さんとか)。そのほんのひとときをやり過ごせばいいので、気まずくてもまぁ今日限りだしねと、諦めの境地になりやすい。

 

でも、相手が毎日顔を合わす同僚だとほんとうに困ります。先日も、トイレに行く時にチラッと同僚を見かけたので、お疲れ様でーす♪、と明るめに声をかけて会釈をしてトイレに行って、その5分後にトイレから出てきたら、その同僚がトイレの鏡を見ながらお化粧直しをしていました。この場合は鏡越しに目があうんですよね。ドキッとします。

こうして書いていても冷や汗が出ますね(汗)。

 

どうしたかというと、またしても、お疲れ様でーす、さっきと比べてややトーンを落として挨拶しつつささっと手を洗い、ブゥ〜とハンドドライヤーに1秒手を突っ込んでダッシュで(気持ち的に)トイレを後にしました。

そして、トイレの外で足を止めふぅーっと大きなため息をつきました。

いつもこんな感じです。

こんなことやってるから無駄に消耗するんですね。

どっきりポイントはトイレのほか、社食や帰りのエレベーターとか、もう一日中あちこちに潜んでいます。

 

冒頭のジョブスのエピソードは、齋藤孝著『対面力をつけろ!』に書かれていました。著者は、日々の社会生活の中で遭遇するどっきりに素早く対応するために、日頃から反応をよくすること、さらに、時間の密度を意識すること、「15秒間隔」を磨くこと、を勧めています。15秒の根拠はテレビコマーシャルが15秒か30秒で作られているから。伝えたいことが十分込められる長さだと。この場合、あくまでも、間合い上手になるため、どっきりポイントでの対面力を磨くため。企業のプレゼンなどは対象外と思われますが、案外企業のプレゼンも30秒で終えて、あとはディスカッションのほうが密度が濃いかもと思ったりして。

 

それはさておき、常に「これを15秒で話すとしたら」と考えて、テンポアップした思考回路を磨く。読んだ本の面白さ、気になっていること、その日の出来事などなど、きっかり15秒で話す訓練をする。

 

「15秒でひとポイントを練習したら、次のステップとして、3つのポイントを用意してそれぞれ15秒で話し、最後の15秒で締める練習をする。すると、非常に意味含有率の高い1分スピーチができるようになる。

さらに、

15秒で意味内容のあることが言え、相手もそのテンポで応じることができると、高速回転で密度の濃いやりとりができる。脳がスパークするのを味わう楽しい会話ができ、その人と「通い合った」感が残る。

その自信が、自分をよりオープンにする。

夢のようじゃないですか!

脳がスパークする、自分をよりオープンにする、これは大風呂敷を広げているわけではないと思います。それに近い感覚を私も先日経験したので、そうそう、それそれ!と読んでいて嬉しくなりました。

 

今日は金曜日。

ぱーっと飲むのもいいですが、この1週間に起きたできごとを15秒で、何もなかったら何もなくて自分はホッとしているのかイラっとしているのかそのあたりを15秒で。つらつらまとめながら、のんびり電車に揺られて帰るのもたまにはいいんじゃないかと思います。一駅手前で降りて歩きながらであればダイエット的になおよし。

1週間お疲れさまでしたー♪